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裁判闘争経過報告 10・17NTT反リストラ裁判報告集会 |
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(1)利益の最大化を求めるNTTリストラにNO! 被告NTTは、11万人リストラ=NTT「構造改革」の必要性について次のように主張しています。 @ 固定電話をめぐる他社との競争による減収 A 携帯電話の普及による固定電話の減収 B インターネット、IP電話の普及による固定電話の減収 上記より2002年度(03年・3月期)経常利益について1千億円弱という大幅な赤字が見込まれたとしています。 これに対し原告は、 @ 固定電話をめぐる競争は、一方的な減収を意味せず、競争相手もみなNTT回線を使っていることにより、一方では接続料の増収があること。 A A及びBはNTT自らが90年代前半より一貫して推進してきたことであり、とりわけ「固定から携帯へ」によるNTT東西会社の減収は、「NTTグループ内の利益の移動」に過ぎないこと B NTTグループ連結決算こそが問題であり、NTT東日本の単独決算ではないこと。 C NTT東日本単独決算において、03年3月期決算は633億の大幅黒字、加えて04年3月期978億、05年3月期976億と安定した高収益を持続していること。 と反論。 被告NTTの主張によれば、「構造改革」による「コスト削減効果」は350億としており、だとすればリストラを行わなくとも03年3月期283億、04年3月期628億、05年3月期で626億の大幅黒字が上げられたことになります。リストラ=「構造改革」はまったく必要なかったことになります。原告側の追求により、被告側証人もこれらの数字を認めざるを得ませんでした。また、原告側総括証言でもこの点を強調し、NTTリストラ=「構造改革」は「金満企業の黒字リストラ」に他ならないことを明らかにしました。 (2)違法・脱法行為の退職・再雇用制度 2002年7月より実施された「50歳退職・再雇用」においては、およそ97%の労働者が退職・再雇用を選択、3%が退職を拒否。「本人同意」に基づく「自由な選択」であり、97%が退職・再雇用を選んだことについて被告側証人は「退職・再雇用が『素晴らしい制度』だったからだ」と自賛しています。 原告側は「ビジネス・アソシエ資料」=会社秘密文書を証拠として示し、この制度の本質的な違法・脱法性について反論してきました。その「ビジネス・アソシエ資料」内容は、 @「雇用形態の複線化」として「全国流動型」「地域内流動型」として今日の退職・再雇用の原型を示し、「退職後、孫会社で地場賃金で再雇用」に「誘導」すること。 Aこれを拒否した社員には「現地に勤務場所無し→解雇」とする。 B「ゴネ得・居座りを許さないよう『整理解雇』も意識しつつ【広域シフト】【雇用替】【退職・自適】の『本人選択』と実効化」をする。 上記のように、「『解雇』に関する法判断」と題して判例の検討を行い、いかに法律をすり抜けて「解雇」を行うかという方法まで示しているのです。これこそが、会社の本音です。実際、「雇用選択」の数次にわたる面談やNTT労組のオルグで「退職に応じなければ全国どこにでも配転するぞ」などの脅しが再三行われ、地元での生活を失いたくない多くの労働者は、退職・再雇用を余儀なくされました。さらに私たち退職拒否者を「見せしめ配転」することで退職拒否への恐怖感を煽り、否が応でも退職せざるをえないように仕向けてきたのです。これが『すばらしい制度』の正体です。 (3)「見せしめ配転」と「隔離職場」の実態を暴露 退職・再雇用を拒否した私たちを待っていたのが東京の2つのプロジェクトチーム(PTと略)、「社内システム体系化推進PT」と「光IP販売PT」です。 被告は両PTへの配転を「見せしめ配転」ではなく、あくまでも「業務上必要性」によるものと主張しています。私たちを退職拒否者としてではなく、「余人をもって代えがたい」高スキル者として東日本の全都道県から抜擢したのだというのです。 「社内システム体系化推進PT」は、約200種類あるという社内システムの統合についての提案を作成することが業務です。当然仕事はパソコンが中心となります。 原告側は、 @
これまでの職歴などによってパソコンが出来ない人も存在していたこと。 A
仕事の中心は、これまでシステム関連業務を行っていた50歳以下の高スキル者や専門職などで、退職拒否者はその「手伝い」として会議のテープ起こしなどを担当させられてきたこと B
主たる業務であるシステム統合に関する「提案」が、2年間でたったの1件も採用されなかったこと。 等々、半数以上が退職拒否者、2年間無駄金を投じて会社のために何ひとつなしえなかったPTの実態を暴露し、これが会社の言う「業務上必要性」の欺瞞性に反論してきました。 一方「光IP販売PT」は、より典型的な「隔離職場」です。 @
Bフレッツ等の「飛び込み営業」のみを行う100%50歳以上退職拒否者ばかりの「外販グループ」と100%50歳以下の「営業推進・システムエンジニアグループ」とに完全に分離されていること。 A
50歳以上退職拒否者の中には営業推進・システムエンジニアの経験者など高スキル者も多いのに何故か全員が「飛び込み営業」であること。 B
「飛び込み営業」は桁外れに非効率な販売方法であること。原告側が書証として提出した「光IP販売PTの費用対効果」では、「8千万円稼ぐのに、何と10億円以上の費用をかけていた」ことが判明しています。 (4)家族生活と職業生活は一体 原告側は、この不当配転は健康的で社会的生活を営む権利を奪うものと主張し、家族生活と職業生活の一体は当然のこととして取消を求めてきました。 50歳代の多くの労働者が、健康面での不安を抱えています。50歳代の労働者ばかりを集めて、家族と引き離し単身生活を強要し、また長距離通勤を強制し、慣れない仕事をやらせることでほとんどの原告が病気がちであること、家族の安否、家族的責任、介護を含めて毎週のように地元に帰っている原告もいること等の実態を明らかにしながら、職業生活と家族生活は一体であり期限のない単身赴任は、生活破壊、健康破壊であると主張してきました。 被告側は、「仙台は2時間半もあれば帰れる」ので家庭的責任を果たすのに影響なしとしていますし、帰郷旅費も単身赴任手当も出しているので問題ないとしています。 「家族と共に暮らす権利」は、86年の東亜ペイント最高裁判決以来、否定され続けてきました。会社側は、「人事権」をたてに「会社の専権事項」として不当配転を欲しいままにしてきました。NTTのみならず多くの企業でリストラが繰り返され無数の単身赴任が作り出されてきました。同時に協働・共生の信頼関係にかわり、「自己責任」や「成果主義」がはびこり、競争と差別の中で労働者のアトム化が進んでいます。一方で毎日のように繰り返される凄惨な殺傷事件は、そのことと決して無縁ではありません。今や社会全体の信頼関係の根幹が揺るがされています。 東亜ペイント最高裁判決は、配転命令権濫用の基準として、 @
業務上の必要が存しない場合、 A
業務上の必要が存しても「特段の事情」が存する場合 a不当な動機・目的をもってなされる場合、 b労働者に対し「通常甘受すべき程度を著しく超える不利益」 をあげ、判決は、家族と別居・単身赴任の不利益は、「転勤に伴い通常甘受すべき程度のもの」として労働者の請求を退けています。 NTTリストラ配転の場合、東亜ペイント事件との違いは、 T、これまで述べてきたように、「業務上の必要性」はまったく存在しなかった。 U、「報復・見せしめ」の配転であり、Aaの「不当な動機・目的」そのものである。 V、東亜ペイント判決は、大学卒営業社員の「ローテーション人事」にかんするものであり、単身赴任による不利益の一方で、転勤に伴う「昇進・昇格」という利益を受けることが前提となっている。退職まで何年もない原告たちは、「昇進・昇格」などまったく無縁であり、ただただ、一方的に不利益のみを受けている。 東亜ペイント最高裁判決を乗り越えなければなりません。企業・組合をこえた労働者の闘いで「企業の家庭生活配慮義務」を企業の社会的責任として確立すること。「家族と共に暮らす権利」を当たり前の権利として確立する闘いが求められています。 9月29日札幌地裁は、NTTリストラ配転について「配転の業務上必要性はない」「人事権の乱用で違法」「原告らに対する不法行為」と原告全面勝訴の判決を下しました。7つの地裁で闘われている配転無効訴訟の第一番目の判決として、会社の「見せしめ配転」に「否!」の判断を下したのです。この勝利をテコに私たちの裁判の勝利、全国裁判闘争の勝利を勝ち取らねばなりません。10月6日には、N関労、全国一般東京労組の仲間とともにNTT東日本本社に対し「判決に従い、控訴するな!すべての不当配転の撤回!退職・再雇用リストラの中止!」の申入れ行動を闘ってきました。私たちは2・14結審、判決という最終局面の闘いを断固として闘いぬきます。 |